男性更年期、うつ病との関係は?

 更年期障害といえば女性特有の疾患と思われがちだが、近年、男性ホルモンであるテストステロンの減少に起因する「男性更年期障害」に注目が集まっている。テストステロンが減少すると、筋力の低下、疲労感、ほてり、発汗、性機能の低下といった身体症状に加え、不安、不眠、集中力の低下などの精神症状も現れることから、精神科医にとってうつ病との鑑別が悩みの種だ。順天堂大学大学院泌尿器外科学教授の堀江重郎氏は第15回日本うつ病学会(7月27〜28日)において、男性更年期障害とうつ病の関係や、うつ病に対するテストステロン補充療法(TRT)の有効性などについて説明した。