TKI 2剤で約4年生存:EGFR陽性肺がんのアジア人

 予後不良とされていた肺がん患者の予後は、治療の進歩により劇的に改善しつつある。そのような中で、初回治療だけでなく、二次治療以降を見据えた治療シークエンスがより重視されるようになってきている。シンガポール・National University HospitalのRoss A. Soo氏は、欧州臨床腫瘍学会アジア大会(ESMO Asia 2018、11月23~25日、シンガポール)において、実臨床で分子標的治療薬を用いた肺がん治療シークエンスを検討した初の国際研究として、後ろ向き観察研究Gio Tagの結果を報告。上皮増殖因子受容体(EGFR)遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、一次治療としてアファチニブを投与し、T790M変異が発生した患者に二次治療としてオシメルチニブを投与した場合、投与期間の合計は全体で27.6カ月、アジア人患者では46.7カ月となり、化学療法を長期間回避できる可能性を示した。結果の詳細はFuture Oncology2018年10月19日オンライン版)に掲載されている(関連記事:「アファチニブ→オシメルチニブで奏効率81%」)。