熱中症の重症度マーカーを特定

 重症熱中症は、播種性血管内凝固症候群(DIC)や多臓器不全に陥り重篤な経過をたどることもあるが、簡便な重症度指標は存在しない。大阪大学病院高度救命救急センターの島崎淳也氏はⅢ度熱中症を対象にした多施設試験の結果から、high-mobility group box1 protein(HMGB1)とプラスミン-α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)が熱中症の重症度マーカーに利用できる可能性があると第46回日本救急医学会(11月19~21日)で報告した。今後、臨床応用をにらんで症例数を増やした臨床研究の道を探ることにしている。