新生児脳障害の新規バイオマーカー

 新生児低酸素性虚血性脳症(HIE)は呼吸・循環・中枢神経系不全による新生児仮死に引き続いて生じる病態である。その頻度は約0.25%と新生児の脳疾患の中で最も高く、年間の発生は2,500例に達し、うち約3割が死亡や重篤な後遺症を来すといわれている。国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第2部室長の伊藤雅之氏らの研究グループは、HIEの早期発見につながるバイオマーカーを新たに発見したとJ Pediatr2018年12月12日オンライン版)に報告した。