高BMIが慢性腎臓病の短期予後を決定か

 近年、血液透析患者において、BMI高値が良好な生命予後と関連するという一見すると矛盾した現象(肥満パラドックス)が注目されている。東京医科歯科大学大学院茨城県腎臓疾患地域医療学寄附講座教授の頼建光氏らの研究グループは、国内の大規模データベースを用いて、透析未導入の慢性腎臓病(CKD)患者約2万6,000人を対象に、BMIと院内死亡率との関連を検討。その結果、透析期の末期腎不全患者だけでなく、透析導入前の保存期CKD患者においてもBMI高値が予後良好となりうることを明らかにし、 PLoS One2018; 13: e0208258)に発表した。