早期の栄養指導で腎移植患者のCKD対策を

 日本の腎移植後の生着率は上昇傾向にあるものの、移植患者の腎機能は健常人の5~6割である。さらにレシピエントもドナーも高齢化が進んでおり、腎機能の低下がさらに進展するリスクも懸念される。CKD患者においては栄養管理が重要になるが、これまで国内の腎移植患者の栄養設計については、基本となるデータがほとんどなかった。第22回日本病態栄養学会(1月11~13日)では、女子栄養大学栄養学部教授の恩田理恵氏(共同研究者:東京医科大学腎臓内科分野主任教授の菅野義彦氏)が、腎移植患者の身体状況や栄養素の摂取状況などを報告し、CKD進展を防ぐための課題について述べた。