SJS発症リスクとなる遺伝素因を追究

 Stevens-Johnson症候群(SJS)は皮膚・粘膜にびらんと水疱を生じる重症薬疹として知られ、多くが感冒薬の服用をきっかけに発症する。誰もが経験するごく一般的な処方で、なぜこのような重篤な症状が現れるのか。その理由も、同じような処方を受けてSJSを発症する人としない人が存在する理由についてもいまだ不明な点が多い。感冒薬に起因するSJSの遺伝素因について、世界初となる報告を行った京都府立医科大学感覚器未来医療学准教授の上田真由美氏は、角膜カンファランス2019(2月7〜9日)で、重篤な眼合併症を伴うSJSの発症には複数の遺伝子が関与するなど最新の知見について解説した(関連記事:「SJS/TENで重篤な眼後遺症」)。