自動診察室血圧は家庭血圧の代替指標でない

 日本高血圧学会は、家庭血圧の代替指標として通常の外来診察室血圧とは異なる自動診察室血圧(AOBP)を推奨しないとの見解を発表した(Hypertens Res2019年6月21日オンライン版)。AOBPは、収縮期血圧(SBP)120mmHg未満への厳格な降圧により、脳心血管イベントが抑制された米国のSPRINT ※1試験で用いられたことで、注目を集めた。しかし同学会の検討では、AOBP値は診察室血圧値との相関が比較的高かったものの、家庭血圧値とは乖離していることが分かったという。