新治療で進行肺がんの生存期間が大幅延長

 肺がんは、わが国における部位別のがん死亡原因の第1位(2017年)であり、予後不良な疾患として知られている。東北大学大学院緩和医療学分野教授の井上彰氏らは、日本人に比較的多いとされる上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異陽性の進行肺がんに対し、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)ゲフィチニブと化学療法を併用投与する新たな治療法を考案。有効性および安全性を検討したところ、生存期間の大幅な延長などが示されたと、J Clin Oncol2019年11月4日オンライン版)に発表した。同結果については、米国臨床腫瘍学会(ASCO 2018)で報告されている(関連記事:「EGFR陽性肺がん、化学療法併用で『深い奏効』」)。