「領域横断的がん取扱い規約」作成のポイント

 今秋(2019年10月)、『領域横断的がん取扱い規約 第1版』(日本癌治療学会/日本病理学会編)が刊行された。これを最も待ち望んでいたのは病理医かもしれない。国内の多くの施設において、がんの病理報告書は臓器別の「癌取扱い規約」に準じて作成されており、27種にも及ぶ規約で表現や記載法が異なることに最も混乱を強いられてきたからだ。第57回日本癌治療学会(10月24~26日)では、領域横断的がん取扱い規約検討委員会委員で国立がん研究センター東病院病理・臨床検査科の渡邊麗子氏が、病理医の立場から同規約作成のポイントについて解説した(関連記事:「『領域横断的がん取扱い規約』第1版が発刊」)。