貧しさが終末期の話し合いを阻害

 超高齢社会を迎えたわが国において、高齢者が人生の終末期に望む医療・ケアについて理解し尊重することは、老年学および公衆衛生の主要な問題となっている。また、事前に希望を伝えておくことは、本人だけでなく家族や友人が安心して生活を送る上でも役立つと考えられる。福島県立医科大学衛生学・予防医学講座講師の日高友郎氏らは福島県郡山市保健所との共同研究において、同市に居住する高齢者を対象に終末期の事前話し合いの実施と関連する要因を検討。主観的な経済状況が悪いと感じている者では、話し合いを実施しない傾向が見られたとBMJ Open2019; 9: e031681)に発表した