新規HER2阻害薬で難治性乳がんの予後改善

 Tucatinibは、HER2受容体に対する高い選択性を示す新規HER2阻害薬である。第42回サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS 2019、12月10~14日、米・サンアントニオ)では、米・M.D. Anderson Cancer CenterのRashmi K. Murthy氏が3種類のHER2標的薬の治療歴を有するHER2陽性進行乳がん患者(脳転移例を含む)を対象に、抗HER2抗体トラスツズマブ+カペシタビン併用療法へのtucatinib追加投与の有効性および安全性を検証した国際二重盲検プラセボ対照第Ⅱ相ランダム化比較試験HER2CLIMBの結果を発表。tucatinib追加投与により、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)が有意に延長したことが示された。詳細はN Engl J Med2019年12月11日オンライン版)に同時掲載された。