HER2陰性乳がん、3剤併用療法で7割が奏効

 抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬ベバシズマブは、抗血管新生効果に加えてVEGFの免疫抑制機能を解除(免疫機能を改善)する効果が示唆されていることから、抗PD-1/PD-L1抗体の効果を増強することが期待されている。しかしこれまで、HER2陰性乳がんに対する抗VEGF薬+抗PD-1抗体併用の有効性と安全性を検証した臨床試験はない。第42回サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS 2019、12月10~14日、サンアントニオ)では、虎の門病院(東京都)臨床腫瘍科の尾崎由記範氏らが、ホルモン受容体(HR)陽性HER2陰性の転移性乳がん(HR+HER2-MBC)を対象に抗PD-1抗体ニボルマブ+ベバシズマブ+パクリタキセルの3剤併用療法の有効性および安全性を検証した医師主導第Ⅱ相臨床試験WJOG9917B NEWBEATの結果を発表。奏効率が70%と有望な成績であったことを報告した。