NASHの進展に歯周病菌が関与

 口腔内細菌と全身の疾患の関連については、歯周病の原因菌の1つであるProrphyromonas gingivalis(PG菌)がアミロイドβの産生に関与すること、Neisseria flavescensなど特定の細菌種が多い口腔内細菌叢と口腔内アセトアルデヒド濃度には有意な正の相関が見られることなどが報告されている(関連記事「歯周病菌がアミロイドβを産生?」「口腔細菌が発がん性物質産生に関与か」)。広島大学大学院口腔顎顔面病理病態学教授の宮内睦美氏らの研究グループは、マウス実験により口腔から感染したPG菌が非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の病態を進行させることを明らかにしたとSci Rep2020; 10: 4134)に報告した。