新型コロナ、台湾で感染者が少ない理由

 台湾は、中国本土から約130kmという地理的な近さと両地域を結ぶ航空便の多さから、中国に次いで多くの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者が発生すると予測されていた。しかし、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)流行の際、中国が主張する「1つの中国原則」により世界保健機関(WHO)から直接情報を得られず大きな被害を出した苦い経験から、常に中国発の感染症流行を警戒し、迅速に対応できる体制を整えてきたことが功を奏し、患者数を低く抑えることに成功している。具体的な対応策について、米・Stanford UniversityのC. Jason Wang氏らがJAMA(2020年3月3日オンライン版)で解説した。