国内で既存薬に関する臨床研究進む

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する特効薬は、現在存在しない。多くは自然軽快するが、患者が急増する中で重症例も増加してきており、救命および医療崩壊を防ぐ観点から各国で既存薬による治療の検討が急速に進められている。藤田医科大学微生物学講座・感染症科教授の土井洋平氏は、国内で行われている喘息治療薬シクレソニド(商品名オルベスコ)と抗インフルエンザ薬ファビピラビル(商品名アビガン)を使用した臨床試験について、第94回日本感染症学会特別シンポジウム(4月18日ウェブ開催)で進捗状況を報告した。