COVID-19重症化の鍵握る「血栓・炎症」

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と心血管系との密接な関連が、脚光を浴びている。基礎疾患としての心血管疾患(CVD)はCOVID-19重症化や死亡のリスクを増す一方、COVID-19重症化に伴って心筋傷害の合併率が高まる。では、心筋傷害、重症化の引き金を引くのは何か―。米国心臓病学会(ACC)主催の2つのウェブセミナー1,2からは、「血栓」と「炎症」の2つのキーワードが浮かび上がってくる。そこでCVD合併例に焦点を当てながら、喫緊の課題であるCOVID-19患者の重症化を防ぐ手立てを探った。