感染症・妊娠高血圧での死亡抑止に注力を

 日本産科婦人科医会が2010年から毎年継続している妊産婦死亡報告事業は、周産期医療関係者に標準的な母体救命法を普及させることに寄与している。日本母体救命システム普及協議会(J-CIMELS)理事で聖マリアンナ医科大学産婦人科学教授の長谷川潤一氏は、同事業の報告内容を示し、近年、産科危機的出血による妊産婦死亡が減少している一方、感染症や妊娠高血圧症候群に対する母体の救命措置が今後の課題であると第72回日本産科婦人科学会(4月23~28日ウェブ開催)で指摘した。