慢性腎臓病の発症抑制に期待

 ネフローゼ症候群の原因疾患の1つである巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)は、難治性で患者の約4割が発症後15年程度で末期腎不全に至るとされる。しかし、これまで発症メカニズムは十分に解明されていなかった。筑波大学医学医療系教授の高橋智氏らの共同研究グループは、転写因子MafBが糸球体上皮細胞内において腎糸球体上皮細胞機能維持の役割を果たすことを解明し、FSGSの発症メカニズムを明らかにした。