ドキシサイクリン、大動脈瘤拡大を抑制せず

 腹部大動脈瘤は自覚症状に乏しく、患者のQOLに及ぼす影響は小さい。しかしひとたび発生すると進行性に拡大し、一定以上の大きさに達すると破裂するリスクが高まる。瘤の拡大抑制目的で用いられるテトラサイクリン系抗菌薬のドキシサイクリンについて、プラセボに対し有意な効果は見られなかったとするランダム化比較試験(RCT)の結果を米・University of Nebraska School of MedicineのB. Timothy Baxter氏らがJAMA2020; 323: 2029-2038)に報告した。