HER2陽性乳がん術後T-DM1、予後改善せず

 HER2陽性早期乳がんの術後補助療法では化学療法と1年間のHER2標的療法が標準治療だが、再発リスクが課題である。非盲検第Ⅲ相ランダム化比較試験KAITLINでは、高リスクHER2陽性早期乳がん患者の術後補助療法における抗HER2抗体薬物複合体トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)+ペルツズマブ併用の有効性と安全性を検討。標準治療(タキサン系抗がん薬+トラスツズマブ+ペルツズマブ併用)と比べて無浸潤疾患生存率(IDFS)を改善しないことが、第56回米国臨床腫瘍学会(ASCO20 Virtual Scientific Program、5月29~31日、ウェブ開催)において、ドイツ・Brustzentrum der Universität MünchenのNadia Harbeck氏らにより報告された。