アビガン国内RCTの最終結果発表

 藤田医科大学は本日(7月10日)オンライン記者会見を開き、ファビピラビル(商品名アビガン)の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する有効性を検証した非盲検ランダム化比較試験(RCT)の最終結果を発表した。試験は無症状・軽症のCOVID-19患者89例を対象としたもので、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の累積消失率は、ファビピラビル投与群でハザード比(HR)1.4と高い傾向を示したが、有意差には達しなかった。同試験の研究責任医師で同大学感染症科教授の土井洋平氏は「ファビピラビルがCOVID-19に有効な可能性もあるが、この試験の結果からは有効とも有効でないとも結論できない」と述べた。(関連記事「アビガン中間報告、有効性は慎重に解釈必要」)