【解説】前立腺がんPSMA標的療法、初のRCTで有望

 〔編集部から〕前立腺特異的膜抗原(PSMA)は前立腺がんの細胞表面に高発現する蛋白質である。難治性の転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)治療においては、PSMAを標的とした放射線同位元素(RI)内用療法(PSMA標的療法)の開発が進められている。第56回米国臨床腫瘍学会(ASCO20 Virtual Scientific Program、5月29〜31日、ウェブ開催)では、ドセタキセル耐性mCRPC患者を対象にPSMA標的療法の有効性および安全性をカバジタキセルと比較した初のランダム化比較試験(RCT)TheraPの結果から、有望な成績が示された(関連記事「前立腺がんPSMA標的療法、初のRCTで有望」)。同試験の結果がもたらす意義について、馬車道さくらクリニック(横浜市)院長でセラノスティクス横浜代表理事の車英俊氏に解説してもらった(関連記事「【解説】PSMA-PET/CTは従来の画像診断よりも有用」)。