第1波と何が違う?大曲氏が対策呼び掛け

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の新規感染者数が7月29日に国内で初めて1,000人を超え、感染拡大に歯止めがかからない状況が続いている。国立国際医療研究センター病院国際感染症センター長の大曲貴夫氏は、同日、日本肺癌学会が緊急開催した肺がん医療向上委員会ウェブセミナー「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)時代の肺がん診療を考える」で講演。「7月中旬の時点でSARS-CoV-2感染者は全年齢層に広がっており、注目すべきは30歳代や40歳代でも死亡例が確認されていること」と説明。患者を受け入れる病院や感染リスクの高い高齢者が過ごす施設における感染対策が重要であり、「院内感染対策を今一度引き締めるべき時期」と強調した。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査は院内感染、ひいては医療崩壊の防止というリスク管理の手法として重要であり、「感染者の診断に加え、感染防止策として活用するという考えにシフトする必要がある」と指摘した。