中皮腫の二・三次治療におけるニボルマブ、3年時全生存率は23.5%

 悪性胸膜中皮腫は、患者数は多くないものの悪性度が高く、予後不良な希少がんとして知られる。薬物療法では、一次治療(ペメトレキセド+シスプラチン併用療法)後の有効な治療法がない状態が10年以上続いていたが、わが国では2018年に抗PD-1抗体ニボルマブが切除不能な進行・再発患者の二次治療における適応を取得した。この承認の基となった単群非盲検第Ⅱ相臨床試験MERITの3年間の追跡結果について、近畿大学内科学腫瘍内科講師の林秀敏氏らが欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020、9月19~21日、ウェブ開催)で報告。ニボルマブの奏効患者では、長期にわたって良好な予後が期待できると発表した。