KRAS変異を標的としたがん治療を展望

 KRAS(kirsten rat sarcoma viral oncogene homolog)は、最も初期に発見されたがんドライバー遺伝子変異の1つである。しかしKRASを直接阻害する薬剤の開発は非常に困難とされ、いまだ承認された抗がん薬はない。そのような中で、最近にわかに注目されているのが、KRAS G12C阻害薬だ。台湾・National Taiwan University Cancer CenterのJames Chih-Hsin Yang氏は、第61回日本肺癌学会(11月12~14日、ウェブ併催)で、KRAS変異を標的としたがん治療について展望した。