リンパ節転移陽性閉経後乳がんは化学療法不要

 年齢および21遺伝子アッセイ(Oncotype DX乳がん再発スコア検査)に基づき算出された再発スコア(Recurrence Score;RS)により、腋窩リンパ節転移陰性のホルモン受容体(HR)陽性HER2陰性早期乳がんにおいて、内分泌療法に対する化学療法の上乗せ効果を予測できることが示されている。米・Glenn Family Breast Center at Winship Cancer Institute of Emory UniversityのKevin Kalinsky氏らは、第Ⅲ相ランダム化比較試験RxPONDERの結果から、腋窩リンパ節転移陽性例でもRSと閉経状態により術後化学療法の上乗せ効果を予測でき、また閉経後乳がんでは術後化学療法の上乗せ効果は認められないことを第43回サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS 2020、12月8〜11日、ウェブ開催)で報告した(関連記事「術後化学療法が回避可能な早期乳がんを判定」「遺伝子+臨床リスクで乳がん再発予測向上」)。