甲状腺粘液水腫性昏睡の治療薬がついに登場

 甲状腺機能低下症が基礎にあり、重度かつ長期にわたる甲状腺ホルモン欠乏などによって起こる粘液水腫性昏睡。日本甲状腺学会は2007年に粘液水腫性昏睡を臨床重要課題に指定し、診断と治療の向上に取り組んできた。昨年(2020年)6月、同症に対する甲状腺ホルモン静注製剤がようやく登場したことを受け、防衛医科大学校総合臨床部教授の田中祐司氏は、医療制度上の留意点などについて、第63回同学会(2020年11月19日~12月15日、ウェブ開催)で指摘した。