Ⅲ期胃がん術後S-1+ドセは長期予後も良好

 病理学的病期(pStage)Ⅱ~Ⅲの胃がんに対する術後補助療法は、アジアではテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(S-1)単剤療法が標準となっているものの、pStage Ⅲの患者では満足な治療成績が得られていない。岐阜大学大学院腫瘍制御学講座腫瘍外科学分野教授の吉田和弘氏らは、pStage Ⅲの胃がんに対する術後療法として、S-1+ドセタキセル併用療法の有効性および安全性をS-1単独療法と比較した第Ⅲ相ランダム化比較試験JACCRO GC-07(START-2)の試験開始後3年時の治療成績を、米国臨床腫瘍学会消化器癌シンポジウム2021(ASCO GI、1月15日~17日、ウェブ開催)で発表。長期成績においても、S-1+ドセタキセルにより良好な無再発生存率(RFS)および全生存率(OS)が示されたことを報告した。