正常骨でのFGF23産生を粒子数で評価

 腫瘍性骨軟化症(TIO)は、全身の骨・脂肪組織に発生した腫瘍からリン調節ホルモンである線維芽細胞増殖因子(FGF)23が産生され、骨石灰化障害を来す希少疾患。従来の免疫染色法では感度が低く、原因病変以外の組織ではFGF23産生の有無が判定できなかった。東京大学病院腎臓・内分泌内科/同大学骨粗鬆症センター副センター長の伊東伸朗氏らは、TIO例の正常骨部に蛍光ナノ粒子を付着させてFGF23に結合した粒子数を算出する高感度ナノ免疫染色(HSTT)技術を用いてFGF23産生の判定を実施。HSTTでは判定可能であったと、第38回日本骨代謝学会(2020年10月9日~11月30日、ウェブ開催)で報告した。