コロナ蔓延でAMI受診が1.7時間遅れ

 急性心筋梗塞(AMI)の治療では、胸痛発生後の迅速な救急搬送および直接的経皮的冠動脈インターベンション(primary PCI)施行が重要である。しかし、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)蔓延に伴い、AMI患者当人やバイスタンダーが救急要請を躊躇するケースが見られており、生命予後への悪影響が懸念されている。国立循環器病研究センターの北原慧氏らは、昨年(2020年)4月7日に発令された緊急事態宣言以後におけるST上昇型AMI(STEMI)患者の発症〜同センター到着に要した時間などを検討。発令以前と比べ1.7時間の有意な延長が認められたと、Open Heart2021年2月6日オンライン版)に報告した。