薬剤耐性のALK肺がんに血液がん薬が有効

 非小細胞肺がん(NSCLC)の3~5%を占めるALK融合遺伝子陽性肺がんの治療では、薬剤耐性の出現が大きな問題となる。耐性機序の研究の進展に伴い、耐性克服を目的とした分子標的薬が相次いで登場したが、第三世代ALK阻害薬ロルラチニブで治療した場合でも、既存のALK阻害薬が効かない重複変異が出現し、これまで打つ手がなかった。がん研究会がん化学療法センター(東京都)基礎研究部部長の片山量平氏らの研究グループは、そうした腫瘍に対し急性骨髄性白血病治療薬ギルテリチニブが有効であることを動物実験で確認したとNat Commun2021;12: 1261)発表した。