歯周病治療で大腸がん進行を抑制か

 グラム陰性偏性嫌気性桿菌であるFusobacterium nucleatumF. nucleatum)は口腔内の常在菌であり、歯周病に関連することが知られている。一方、F. nucleatumは大腸がん組織でも多く検出され、口腔内に由来する菌が移行していることが報告されている。横浜市立大学肝胆膵消化器病学の吉原努氏は、歯周病を有する大腸がん患者において、歯周病治療によって便中のF. nucleatumDNA量が低下することをGI Week 2021(2月19~21日、ウェブ開催)で報告。歯周病治療が大腸がんの発生や進行を抑制する可能性があることを示した(関連記事「口腔内の歯周病菌が大腸がん発生に関与」)。