コロナ感染者は手術後の死亡率が4~8倍に

 世界各地で猛威を奮っている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、予定されていた数多くの手術が延期され、病状の進行や生命予後の悪化が懸念される。関西医科大学外科学講座診療教授の里井壯平氏、埼玉県立小児医療センター麻酔科の藤本由貴氏、米・ウェイン州立大学小児科の黒田直生人氏らが参加する国際共同研究グループは、外科手術を受けた新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染者が術後30日以内に死亡するリスクは、非感染者の4~8倍に上るとの研究結果を、Br J Surg2021年3月24日オンライン版)に発表した。外科手術を予定している患者のSARS-CoV-2ワクチンを優先接種により、年間5万8,687人のCOVID-19関連死を防ぐ可能性があるとしている。