膝OAへの幹細胞移植、2年後も効果継続

 変形性膝関節症(膝OA)に対する再生医療として、脂肪細胞由来幹細胞(ASC)を膝関節内に注入する細胞移植治療が注目されている。ASCの移植により、膝の痛みや関節機能に対する高い改善効果が得られるとされるが、欧米諸国を中心として臨床試験でのヒト培養ASC使用には制限が設けられている。そのため、酵素処理により脂肪組織を取り除いた間質血管細胞群(SVF)が代用されている。東京ひざ関節症クリニック新宿院(東京都)院長の横田直正氏は、自施設で行った膝OA患者に対する培養ASCとSVFの24カ月の治療成績を比較。初期および進行期の膝OA患者では、培養ASCによる治療効果が24カ月後も継続していたと、第20回日本再生医療学会(3月11~13日、ウェブ開催)で発表した。