女児のブルガダ、思春期以降に心電図が改善

 ブルガダ症候群は特徴的なST変化を示す遺伝性不整脈の一種で、睡眠中に突然死を来すこともある。アジア人男性に多く、成人では2,000人に1人の頻度とされているが、小児での発症はまれである。京都大学大学院循環器内科の今村知彦氏は日本人小児におけるブルガダ症候群の特徴について調査した結果を、第85回日本循環器学会(3月26~28日、ウェブ併催)で発表。「11歳以上では明らかに男性優位であるものの10歳以下では男女差はなく、女性では成長して思春期になるとcoved型から正常型に心電図が改善する症例が存在することが分かった。10歳前後から心電図に変化が現れることから、この時期に分泌量が増えるエストロゲンの影響が示唆された」と報告した。