収載間近?変わりゆく補助人工心臓治療

 日本における植え込み型左室補助人工心臓(LVAD)治療は、心臓移植を目指す重症心不全患者を対象に移植までの暫定的な橋渡し治療(BTT)として保険適用されている。しかし、2020年12月に厚生労働省の薬事・食品衛生審議会で「心臓移植不適応の重症心不全患者に対しても、長期的なQOLや予後改善を目的に行うDestination Therapy(DT)の保険承認が妥当である」との見解が示され、近く保険収載される見込みとなった。こうした流れを受け、九州大学大学院循環器内科学の肥後太基氏は、第85回日本循環器学会(3月26~28日、ウェブ併催)で今後のLVAD治療の在り方について展望した。