日本のコロナ感染・死亡率に社会経済的格差

 欧米の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の研究では、COVID-19患者の転帰が社会経済的背景により異なることが示されているが、日本でも同様の格差が確認され、欧米特有の傾向ではないことが示された。米・Harvard T.H. Chan School of Public HealthのYuki Yoshikawa氏とIchiro Kawachi氏は、日本の47都道府県のデータを解析した結果、世帯収入が少ないなど社会経済的水準が低い地域で、COVID-19の罹患および死亡リスクが高かったとJAMA Netw Open2021; 4: e2117060)に発表した。今回の結果を踏まえ、「社会経済的弱者も新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン接種の優先対象として検討すべき」と提言している。