フェンタニルによる鎮静法がせん妄と関連

 カナダ・University of Calgary CummingのColin Casault氏らは、成人の集中治療室(ICU)入室患者2,837例を対象とした後ろ向き傾向スコア(PS)マッチングコホート研究で、人工呼吸中の主要な鎮静法が、せん妄および患者転帰に及ぼす影響を検討。その結果、フェンタニルによる鎮静法は、プロポフォールと比べせん妄リスクの増大、せん妄または死亡の複合転帰、人工呼吸期間、ICU入室期間および入院期間の延長に関連していたとBMJ Open2021年7月20日オンライン版)に発表した。また主にミダゾラムによる鎮静法は、せん妄および人工呼吸期間延長のリスク上昇に関連しており、これまでの報告が再確認された(関連記事「入院患者のせん妄、どう対応する?」「ベンゾジアゼピン系薬使用で市中肺炎リスク上昇」)。