乳幼児てんかん手術、発作抑え発達に好影響

 小児てんかんに対する外科手術は有効なことが知られているが、乳幼児期の早期手術の有効性については十分に分かっていない。国立精神・神経医療研究センター(NCNP)病院脳神経外科部長の岩崎真樹氏、同院てんかんセンターセンター長の中川栄二氏らの研究グループは、3歳未満の乳幼児のてんかん患者の外科治療のリスクとベネフィットを評価し、手術から5年経過後も約6割で発作が完全に消失し、抗てんかん薬の必要量が有意に減るなどの効果が得られたことを、JNS(8月13日オンライン版)に報告した。水頭症などの合併症の影響は少なく、発達にも良好な影響をもたらすことなどから、「生後3~4カ月での外科手術は比較的安全で、手術を行うメリットの方が大きい」としている。