ゲノム解析でスキルス胃がんの治療標的同定

 国立がん研究センター研究所と慶應義塾大学病理学教室の共同研究グループは、検体の入手や解析が難しく、発がんメカニズムやゲノム異常がほとんど明らかにされていないスキルス胃がんについて、腹膜播種例の腹水細胞を対象に全ゲノム解析などを行い、病態の解明と治療標的の同定を目的として検討を行った。その結果、スキルス胃がんに特徴的な遺伝子異常を数多く同定し、これらの患者に対しては既存の分子標的治療薬の有効性が期待できることを見いだした。研究の詳細はNature Cancer(8月17日オンライン版)に掲載された。