エンパグリフロジン、HFpEFで初の有効性示す

 心不全(HF)の中で、これまで有効性が確立された治療薬がなかった左室駆出率(LVEF)の保たれたHF(HFpEF)に、ようやく有望な結果が示された。ドイツ・Charité Universitätsmedizin BerlinのStefan D. Anker氏は、HFpEF患者を対象にSGLT2阻害薬エンパグリフロジンの有効性と安全性を検証した第Ⅲ相ランダム化比較試験EMPEROR-Preservedの結果を欧州心臓病学会(ESC 2021、8月27~30日、ウェブ開催)で発表。同薬の投与により、2型糖尿病既往の有無にかかわらず心血管死または初回心不全入院リスクの低減が認められたと報告した。なお、結果の詳細はN Engl J Med2021年8月27日オンライン版)に同時掲載された。