重症コロナ患者の腹臥位療法に伴う褥瘡管理

 東京医科歯科大学病院看護師長の侭田悦子氏は、同院で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に有効とされる36時間の腹臥位療法を施行した重症(COVID-19)肺炎患者を対象に、褥瘡の発生状況や原因について検討。その結果を第23回日本褥瘡学会で報告した(9月10~11日、ウェブ開催)。同氏は「長時間腹臥位に伴う褥瘡発生部位は、体幹では肋骨、額、顎であった。マンパワーの問題や安全性の確保から腹臥位固定後の体位の変更は困難」と述べた上で、「長時間の腹臥位療法に耐えられる安定性があり、感染対策が施されたクッションの開発が必要」と褥瘡管理における課題を挙げた。