褥瘡のラップ療法、不適切な使用に懸念
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日本褥瘡学会は褥瘡の実態を把握するため、2006年から定期的に調査を行っている。収集・分析した結果を実臨床にいかに反映させるかが課題だが、徳島大学大学院形成外科学分野准教授の安倍吉郎氏は、2016年に実施した第4回の実態調査の結果を再構築し、9月10~11日、第23回日本褥瘡学会(ウェブ開催)で報告した。褥瘡発生部位のうち最も多かったのは仙骨部で深い場合が最も多く、ポケットのある褥瘡は約1割認められた。治療法は外用薬、ドレッシング材で約9割を占め、ラップ療法は2%に見られたことから、同氏は「ラップ療法は、感染症を惹起することもあり、特に福祉施設や在宅で不適切に使用されていないか懸念される」と述べた。