重度疲労感を低下できる透析療法とは?

 日本では30万人以上の慢性腎臓病患者が透析治療を受けており、その大半を血液透析(在宅血液透析を含む)が占める。現在、透析治療の新たな選択肢として研究が進んでいるのが電解水透析だ。聖路加国際病院(東京都)、井上病院(大阪府)、理化学研究所などの共同研究グループは、血液透析に伴う頻度の高い深刻な合併症として知られる疲労感に対する電解水透析による軽減効果を検証。電解水透析開始から8週経過時点で重度疲労患者の主観的な疲労感がほとんど感じないレベルまで有意に低下した、とRenal Replacement Ther2021年10月16日オンライン版)に発表した。