"110歳以上"の生物学的特徴は?

 日本は世界有数の長寿国であり、100歳以上の高齢者(百寿者)は8万6,000人余りで、過去最多となった(2021年9月1日時点の住民基本台帳による報告数)。百寿者は人生の大半を大病にかかることなく自立して生活していることから、健康長寿のモデルと考えられている。慶應義塾大学看護医療学部・医学部百寿総合研究センター教授の新井康通氏は、百寿者の生命予後に関連するバイオマーカーを探る研究を実施。C反応性蛋白(CRP)やインターロイキン(IL)-6などの炎症指標はフレイルと相関し、血清アルブミン値は逆相関することが示された他、アルブミン値が百寿者の生命予後に有意に関連することを見いだしたと、第43回日本臨床栄養学会/第42回日本臨床栄養協会(10月2~3日、ウェブ開催)で発表した。長寿エリートたる110歳以上のスーパーセンチナリアン(SC)の特徴も明らかにされた。