役割付与した住民主体の活動でフレイル改善

 歳を重ね、地域での役割や居場所がなくなると活動する目標や目的を失い、心身機能維持への意欲が低下してフレイル(虚弱)状態に陥りやすくなる。東京都健康長寿医療センター研究所福祉と生活ケア研究チーム研究部長の大渕修一氏は、高齢者のフレイル抑制を目的に、フレイル状態の高齢者がフレイルの予防法を学びながら実践する "役割期待型"のプログラムを開発。参加した高齢者においてフレイル予防の活動量が増えるとともに、身体フレイル指標に改善効果が認められたことから、「役割期待の付与が意識や行動変容をもたらすことが実証できた」と、第43回日本臨床栄養学会/第42回日本臨床栄養協会(10月2~3日、ウェブ開催)で発表した。