EP4が心筋炎/心筋症の治療薬候補

 横浜市立大学大学院救急医学講師の西井基継氏、髙熊朗氏らは、自己免疫性心筋炎マウスモデル(EAM)を用いた実験の結果、プロスタグランジンE2受容体4(EP4)による刺激が心筋炎に伴う心ポンプ失調を改善するだけでなく、拡張型心筋症の発症を抑制することをSci Rep2021; 11: 20961)に発表した。心筋炎、心筋症は若年者の重症心不全の代表疾患であり、これまで有効な薬物治療がなかった。選択的EP4作動薬の候補となるONO-0260164も既に開発しており、新たな治療薬候補として期待されるという。