ワクチン+αでコロナはインフル並みに

 京都大学感染症学特定准教授の古瀬祐気氏は、流行する新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)をインド型変異(デルタ)株程度の感染力を持つ株と想定した場合、日本国内でワクチン接種がどの程度進めば、行動制限を緩和して死亡者数が減るかについてシミュレーションに基づき検討した。その結果、ワクチン接種率が80%程度であれば、マスク着用、3密の回避などの基本的な感染対策を行うことで、SARS-CoV-2感染による1流行シーズン当たりの死亡者数は季節性インフルエンザによる年間超過死亡者数の1万人を下回る可能性が示されたとJ Glob Health2021; 11: 05025)に発表した。ただし、全ての制限を解除してコロナ前の生活に戻れば5万人に上る死亡者が発生する恐れがあるとしている。