片頭痛の7割超でCGRP関連製剤が有効

 第49回日本頭痛学会(11月19~21日、ウェブ併催)のシンポジウム「CGRP関連薬剤が与えるわが国の頭痛診療へのインパクト」では、片頭痛の予防治療薬として今年(2021年)に国内で保険適用された抗カルシトニン関連遺伝子ペプチド(CGRP)抗体、抗CGRP受容体抗体といったCGRP関連製剤の使用実態や最新エビデンスなどに関し、頭痛診療のエキスパート5人が報告した。富永病院(大阪市)脳神経内科・頭痛センター副センター長の團野大介氏は、同院で抗CGRP抗体を投与した片頭痛患者を対象に有効性や安全性などを後ろ向きに解析した結果について「CGRP関連製剤を投与した片頭痛患者の7割超でなんらかの有効性が示された。1回目の投与後に効果が現れた患者では、著効例や有効例が多かった」と報告。さらに従来の予防薬で奏効しない例でも有効性が示されているとして、「期待値が高く、今後の片頭痛治療の要になる可能性がある」と述べた。